男女7人高円寺(全10ノ4話)

聞こえてますか?
昨日の続き…。
それは、彼女が生まれ持った
淋しさのようなものに
思えてなりませんでした。

同じ高円寺の街に
住んでいたせいもあってか
彼女は、困りごとの度に
その独特な甲高い声で
頼みごとをしてきます。
近所付き合いとは言え
甘えは禁物です。

「終電に乗り遅れた」
当時 固定式だった電話の
ベルを喧しく鳴らします。
呼びだしです。
夜中でも彼女は御構いなし。
迷惑です!
僕の家の電話に勝手に出ます。
ダメです!
学校で何かあったのか、
愚痴を言いにやって来ます。
矢継ぎ早にひとしきり
喋り倒したあと
腹の虫が収まったのか、
ケロっとして帰って行きます。
眠いです!
僕ら7人は、計画を立てて
よく旅行に出かけました。
旅の途中 面倒なことになると
決まって僕を指差します。
愚かです!

いつも ぶつかってばかり…。
だけど一番一緒に居たのは、
彼女のような気がします。
明るく振る舞ってはいても
手強いこの東京の街に
なかなか馴染めない不安な
彼女を感じていたからです。
本当に甘えていたのは、
僕の方 だったのかも
知れません…続く。

厄介な彼女に感謝して
また、明日。

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