畦道とハイヒール 「宇宙人」

聞こえてますか?
あなたは、まるで
宇宙人のようでした。

1975年 肥後ノ国。
天草の玄関口 三角港から
渡し船でゆく島。
みかん畑が連なる山々と
北に広がる有明海。
南には不知火海を臨む
その島のことを
人々は戸馳島と呼びます。
そこに住む人たちは、
長閑な自然と寄り添い
暮らしていました。

そんな島の景観に
逆行するかの如く
船着場までの畦道を
颯爽と闊歩する
ひとりの女性がいました。

今にも折れそうな
真っ赤なハイヒールの
靴を履いたあなたは、
今日も僕の手を引きながら
買い物へ出掛けます。
顔の三倍はあろうか
アフロばりの
そのくるくるパーマは、
スズメの巣ですか?と
言いたくなる代物で
決して
風になびくことのない
その金色の髪の毛は、
乾いた紙粘土のようでも
ありました…続く。

二十五歳の
あなたに感謝して
また、明日。

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