畦道とハイヒール 「ひとの目」

聞こえてますか?
昨日の続き…。
あなたの出で立ちは、
当時 お茶の間を賑わした
地球外生命体のようで
エイリアンに違いないと
子どもながらに
疑ったものでした。

1975年 春。
今日は入園式。
黄色い肩掛けポーチと
ひらひらの付いたフリルに
青いドット模様の
服を着せられて
はじめての
幼稚園に挑みます。

島にも保育園という
施設はありました。
だけどあなたは、
宇土半島にある
その園に僕を預けました。
それには、理由が
あったようですね。

車の免許を持たない両親。
島民にとって自動車は、
不可欠なものでした。
我が家では舟だけが頼り。
役所の手続きや、
日々の生活に
便利な場所を選ぶのは、
無理からぬことでした。
そんな家庭の事情も
重なり僕は、
一年間という他の子より
短い幼稚園の生活を
送ることになりました。

そんなあなたの
思いをよそに
僕は只々 恐れていました。
あなたのことです。
入園式では、きっと
張り切るでしよう…。
日に日にエスカレートする
メイク&ファッション。
五歳になった僕は、
あなたを見る
「ひとの目」ばかりを
気にしていました…続く。

あの時代に感謝して
また、明日。

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