厚木のトラック野郎 全11話その6 「夢」

聞こえてますか?
昨日の続き…。
それぞれのルーティーンが
終わりまた
はじまるのでした。

一番星は中学生の頃
休み時間になると
トラック雑誌を広げ
食い入るように
見つめていました。
雑誌に穴が
空きそうなくらいです。
「こん トラックの
テールランプは武者んよか~」
翻訳
*武者んよか~とは
武者振りが良いという
勇ましい武士に使われた言葉で
カッコイイの表現を
僕らは類似語として
それを多用していました。

こうも熱く語っています。
「菅原文太は
そにゃー武者んよか」
「おら〜絶対
トラック運転手になる」
翻訳
(菅原文太のような
トラック乗りになる)
銀幕の大スター菅原文太。
仁義なき戦いでも有名な
彼のもう一つの ハマリ役
「トラック野郎」を
さして彼は言うのです。
その映画の主人公が、まさに
星桃次郎「一番星」でした。
大型トラックで全国を駆け巡る
痛快娯楽ロードムービー。
彼にとって
トラック野郎の菅原文太
こそが憧れであり
夢の象徴でありました。

だけれど、熱く語る彼に
不安を感じずには
いられません。
どうも本当に文太さんが、
トラックの運転手だと
勘違いしている節がありました。
菅原文太は俳優さんです。
なんて水を差すようなことは
言えません。
中学二年生の彼は、
丸坊主の純粋な子供でした。

果たして彼が思い描く
文太さんになれたかは
謎だけれど、
今こうして全国津々浦々
トラックを転がす
厚木の一番星は、
まさしくあの頃の夢を
叶えたのでありました…続く。

文太さんに感謝して
また、明日。

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