厚木のトラック野郎全11話その結び 「結婚式」

聞こえてますか?
昨日の続き…。
一番星に尋ねます。
もう一度居候をしていいかと。
彼の答えは、
「あれは俺の
人生最大一生の不覚!」で
ありました。

1997年 冬。
似合わないスーツを着た
一番星は、
緊張を隠しきれずに
花嫁の横で
ちょこんとなって座っています。
今日は、二人の結婚式。

トラックを転がす彼は、
其れはそれは逞しく
そのどっしりとした
体躯に恥じぬ落ち着きと
安心感を与えてくれていました。
それがどうでしょう。
そこにいる一番星は、
母親に連れられた子供のように
小さく見えてしまいます。

それに比べて彼の花嫁は、
世界中の幸せを
一身に集めたかのように
堂々としています。
今日の主役は、
一番星ではありません。
紛れもなく花嫁でした。
とても綺麗でした。
僕は二人のために
ジョーコッカーの
♪You are so beautifulを
歌います。

アル・パチーノ主演の映画
カリートの道の主題歌で
ラストシーンから
エンドロールにかけて流れる
それは、
とても美しいものでした。
南国の砂浜で踊る
ひとりの女性。
曲が進むにつれて
ひとりまたひとりと
子供たちが登場してゆきます。
海に沈む夕日が
その家族のシルエットだけを
描きだしていました。
僕は二人にその曲を贈りました。
それは、嫁いでゆく
花嫁にぴったりの歌だと
心から思ったからでした。

2017年7月
一番星夫婦は、花を持って
僕のLIVEに来てくれました。
そして、
リクエストします。
あの曲を歌って欲しいと。
僕は、応えます。
アンコールに選んだ最後の曲は、
二十年振りに歌う
You are so beautiful
でした…おしまい。

一番星とその家族に感謝して
また、明日。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です