男女7人高円寺 play back 1話「花の男」

聞こえてますか?
東京は中野区
中央・総武線の各車両
二系統が停車する駅。
その高円寺にある
六畳一間のアパートが、
僕の最初の砦でした。

週末になればそこへ
熊本から上京して来た
中学の同級生
男女7人が集まります。
大学への進学 就職の者
そして、専門学校で
洋蘭の花を学びに来た男も…。

その花の彼は、
普段とても無口だけど
いざという時には頼りになる男で
個性がバラバラな僕たちの
まとめ役でもありました。

彼の指先の爪。その狭間には、
いつも花の命でもある土が
入り込んでいました。
何度洗っているにも関わらず
取りきれない土…。
僕は、その爪を見るたびに
誇らしく思ったものです。

朴訥として淡々とした振る舞い
それでいて、強い信念と
独特のリズムを持った男…。

あれから二十数年…。
帰郷した花の男は、
今も熊本県の戸馳島で
とても綺麗な蘭の花を
育てています…続く。

花の男に感謝して
また、明日。

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