男女7人高円寺 play back 3話「厄介な彼女」前編

聞こえてますか?
昨日の続き…。
物書きで奮闘する僕を気遣い
徹夜の時も付き合ってくれ
ワープロで文字を
おこしてもくれました。
鉛筆からインクへと様変わりする
整頓された文字の色とカタチ…。
拙い僕の文章が、綺麗に
化粧されてゆくようで
とても嬉しかったのを
覚えています。
手伝ってくれた
彼女の貴重な『時間』を
僕は忘れません。

週末ともなれば、
高円寺砦に 同級生
男女7人が集まります。
その中にひとり…
とても、厄介な女性がいました。
大学の進学で上京した彼女。
僕たちは、
よく言い争いをしました。
何事も否定的な彼女の物言いに
食ってかかるのですが、
遥かに劣る僕のボキャブラリー…。
負けは明らかでありました。

いつも取りなすのは、
花の男と優しい声の人。
それから僕ら7人は、
気分を変えて高円寺南口にある
カラオケ店へと向かうのでした。

先ほどの喧嘩は何だったのか…。
当時流行っていた
Winkの淋しい熱帯魚を
彼女は振り付きで歌っております。
その一種独特な甲高い声で
ケタケタと笑いながら…。
僕は、彼女の切り替えの早さに
舌を巻く他にありませんでした。

自由奔放で真っ直ぐな人。
だけれど、気が強そうに見えて
本当は脆いと云う事を
彼女のどこかに感じてもいました。
時折 そんな目をするからです。
それは、彼女が
生まれながらに持った
『淋しさ』のように
思えてならないのでした…続く。

喧嘩友達に感謝して
また、明日。

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