男女7人高円寺 play back 最終話「空回りの男」後編

聞こえてますか?
昨日の続き…。
こんなエピソードがあります。
それは、僕たち同級生が
上京して二年が過ぎた頃の話…。
就職組の彼が、男女7人集まる中で
「おら〜仕事ば〜やむるっ」
【翻訳】
*俺は、仕事を辞めるよ
と言ったことから始まります。

いつもひょげ’倒す空回りの男。
この時ばかりは、
深妙な面持ちで絞りだすような
声で言いました。
「おらぁ〜
仕事ばやむるっ…大学出に
どがんしたっちゃ~勝たん…」
【翻訳】
*僕は仕事を辞めるよ
大学出身者にどうしても勝てない
続けて…
「だけん おらぁ〜新聞配達
したっちゃ 大学受験するっ」
*新聞配達しながらでも
大学受験をするよ

それは、六畳一間の
高円寺のアパートで
彼が発した決意表明でした。
一瞬 テレビのブラウン管の
静止画面にノイズが走る
衝撃を覚えました。
彼の願いは、到底
報われる事のない
無謀なものでした…。

スポンサーもなしに
新聞配達の稼ぎだけで
どれだけやれるのか…。
生活 試験 その後の学費は?
何より親へのしおくりは
どうする…?
同級生たちは、口々に
反対の声をあげました。

東京と田舎である
熊本とでは貨幣価値 即ち
一万円は決して比例しない。
消費のスピードが
明らかに違うのです。
僕たち上京して来た者は、
先ずそれをこの東京で
思い知らされるのでした。
その上 受験勉強する時間を
どう確保するのか…
再就職でさえ大変な時代
課題は山積み…。
同級生たちの反対は、
無理もない事でした。
それは、空回りの男に対する
肌で感じた本物の心配…
愛情表現に
他ならないものでした。

だけれど、男女7人の中に
賛成に回る者がひとり…。
僕でした。なぜなら、
彼が東京に抱く
コンプレックスの源が
そこにあるように
思えたからです。
第一 彼が言った時点で考えを
曲げない事を知っていたし
何より、そんな生き方が
僕は好きでした。

それからの
彼のガマだし(頑張り)は、
他に類を見ないもので
ありました。
怒涛のような不安と困難の中で
いつ勉強をしているのだろうと
思うくらい彼は働きました。
いつ寝ているのか
分からないくらい学業に
励む彼の姿を僕たちは
見ていました。

そして二年後…。
朝夕の新聞配達 受験勉強を
やり抜いた彼は、見事
大学に受かって見せました。
感動を禁じ得ません。
心から凄いと思いました。

2016年 熊本震災…。
同窓会チャリティーライブも
彼の計らいから実現しました。
『空回りの男』は絶好調❗️
みんなを楽しませようと
ひょげ’倒します。
失笑です。愚かです。迷惑です。
相変わらず
彼のハートは強く そして 、
尊いものでありました…完。

追伸
花の男へ…
おふくろに蘭の花をありがとう。
優しい男へ…
あの日、駆けつけてくれて
ありがとう。
りぃ~子へ…
2017.7.21ライブに来てくれて
ありがとう。
空回りの男へ…
あの日、泣いてくれて
ありがとう。
優しい声の人と厄介な彼女は
幸せな家庭を築いていると
聞きいています。
いつまでも幸せに…。

生徒会長 やっちん なお
ゆみっぺ かめちんへ…
2018年みなと祭りライブの段取り
心遣いをありがとう。
三角中学同級生
いつか また会える日を願い
🍎男女7人高円寺に感謝して
また、明日。

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