汚れなき愛を信じて 総集編 playback…5 二章/13話「お天気お姉さん」

 

聞こえてますか?
昨日の続き…。
だけれど、彼女は一度だけ
その話に触れたことがあります。
咳を切ったように
話しだしたそれは、
今よりずっと先のことでした…。

アニメーションでないと
中々捉えることの出来ない
彼女の出で立ち。
当時名を馳せた
『お天気お姉さん』
に似ており
一般女性の頭ひとつ分抜けた
長身と眼光鋭い切れ長のその瞳は、
漫画に登場する主人公
そのものでした。

お天気お姉さんとは、
週刊ヤングマガジンに掲載された
安達哲による漫画作品で
美貌と教養を兼ね揃え
激しい性格をも合わせ持った
女性アナウンサー仲代桂子の姿を
描いたアニメーションでした。

でも、そんな外見とは裏腹に
実写化した彼女は、
あまり前に出ようとする
タイプの人ではありませんでした。
人との接し方一つにしても
控え目な印象を与えるもので
その発する言葉でさえ
女性特有の主張する
レンジの高いものではなく
耳触りに優しい独特な響きを持つ
声の持ち主でありました。

だけれど、
僕はこのあと目には見えない
彼女の強靭な個性と
嵐のような激しさを
身を持って
体感することになります。
それを知るのには、
もう少し時を待たなければ
なりません。
そんなことなど
知る由もない僕は、
まだ夢の中にいるのでした…続く。

その声に感謝して
また、明日。

🌱二章/14話「江戸っ子」

聞こえてますか?
彼女は、その外見に反し
古風なところがありまして
江戸っ子の気質か
はたまた環境によるものなのか…。
洋風に例えますと
アンティークなものが
お好みでありました。

例えば、
プリンス・マンションの下に
リアカーを引いてやってくる
赤提灯のおでん屋さん。
彼女の注文も
酒の飲み方も江戸でいう処の
『粋』でありました。
肥後弁で例えると
「武者んよか~」であります。
僕は雰囲気に呑まれて
飲めやしない日本酒などを
オーダーします。
その日の記憶はありません。
残念です。

成人男性のオトナへの
第一歩は『己の酒料を知る事』
とあります。
僕はまだまだのようです。
彼女は僕といる時に酔った
ことなどありませんでした。
きっと酔えなかったのかも
知れません…。
本当に、残念です。

二つほどでしか違わない
年上の彼女は、
僕の遥か上を行く
オトナでありました…続く。

江戸の名残りに感謝して
また、明日。

🌱二章/15話「銭湯」

聞こえてますか?
近くにある銭湯にも
よく足を運びました。
1992年当時では珍しく
露天風呂のある銭湯でして
髪の毛の長い
彼女のドライアー事情を
塩梅に入れて
風呂をいただきます。
だけれど、
その露天の居心地の良さに
ついつい長居になってしまいます。
番台の後ろにある勘定場で
よく彼女を待たせました。
♪神田川で知られる
かぐや姫の歌詞に出てくる
それと似ていました。

お詫びに僕は、彼女に
珈琲牛乳を手渡します。
銭湯を知らないで育った僕は、
それと珈琲牛乳がセットで
あることを知りませんでした。
二人して腰に手をやり
一気に飲み干します。
完成です。

気分を良くした彼女が
それから向った先は、
その銭湯の向かいにある
『なかよし』と書かれた看板の
昔ながらのもんじゃ屋さん。
彼女は生粋の江戸っ子
でありました…続く。

銭湯の思いでに感謝して
また、明日。

“汚れなき愛を信じて 総集編 playback…5 二章/13話「お天気お姉さん」” への2件の返信

  1. 私の所も1つだけあった銭湯も何年か前に廃業しました。今はスパ何々とかがありますからね。これから二人の行方はどうなっていくのでしょうか。楽しみにしています

    1. おはようございます
      コメントありがとうございます。
      離れ小島 出身の僕にとって
      銭湯は、はじめての体験でした。

      これからも、汚れなき愛を信じて
      どうぞ 宜しくお願いします。

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