大五郎 最終話

聞こえてますか?
昨日の続き…。
僕も大五郎の後を追うように
海へ投げられるのでした。
岸壁の上からあの男が
叫びます。
「大五郎ば見ろ!」
「泳ぎば教われ!」
海底に足が届かない
スイミングは初めてでした…。
無茶です。愚かです。3才です。
死ぬかと思いました。
鬼としか思えなかった親父と、
犬掻きで近寄る涙目の大五郎を
今でもハッキリと、鮮明に
記憶しています。
僕に泳ぎを教えてくれたのは、
大五郎と呼ばれた
シェパード犬でした…終わり。

涙目の大五郎に感謝して
また、明日。

大五郎 三話

聞こえてますか?
昨日の続き…。
そんなある日のこと。
寝耳に水な事件が、
僕と大五郎の身に
降りかかるのでした。
それは、自然なものではなく
明らかに人工的な
犯罪と呼ぶべき出来事でした。
いつものように
彼と海遊びをしていると
仕事から帰った
あの男が、近づいて来ます。
僕らの親父でした…続く。

大五郎の忠義に感謝して
また、明日。